炎の戦士クーフリン

炎の戦士クーフリン

サトクリフ版クーフーリンを読了。「炎の〜」という邦題が安っぽい映画タイトルみたいでアレですが(せめて原題THE HOUND OF ULSTERを副題にすればいいのに)読みやすくて面白かったです。


こういった英雄譚風のセッションをやってみたいものですが、主役足りうる英雄は原則的に一人だけであることを踏まえるとTRPGでそのまま再現するのはなかなか難しい。無難にPC全員英雄!とかやるのも手ですが、単に戦闘能力が超人並みの集団になっちゃったり、英雄の数が多くて地面が見えません!、みたいな羽目にも…。また、通常の規範から良くも悪くも逸脱した英雄と言う存在は、それゆえにPCにしがたく、同時にそれ自身だけでは物語を成り立たせられないわけで。むしろ周りを取り巻く準英雄格の登場人物の魅力によって初めて、英雄は英雄足りえるし、物語としても成り立つことを考えれば、いっそのこと表面上の主役である英雄(1名)はNPCにして、その他の準英雄格の登場人物をPCにすればよかろうと。


特に珍しい遊び方ではないと思うけど、私の知る範囲でシステムで再現しているのは「魔女っ子ダイスレスRPG」位かなぁ。ヘタ打つと「NPCが活躍する吟遊詩人マスター」の烙印を押されかねない諸刃の剣。つっても問題になるのは某ロードスのリプレイみたいに「NPCがおいしいところを独り占め、PCはその他大勢として見守るだけ」みたいな場合くらいだろうし。趣旨を理解してもらった上でNPCの一人舞台にさえならなければ問題ないんじゃないかな。つうかここは単純に、NPCの英雄様はトラブルメーカーに徹してもらい、毎回ランダムチャートにより英雄様が起こすトラブルを決定、PCは巻き込まれてウダウダ解決するというのはどうだろう。ダメですか。

なんか「英雄」と「主役」の概念がごっちゃになってますが、まあいいか。