アフリカの宗教(シリーズ世界の宗教)

(ISBN:4791760859)
第一印象は「ヒーローウォーズ/HeroQuestのサプリですか?」。店頭で見かけて興味本位で衝動買いしたのですが、予想以上に楽しい本です。なじみのない宗教なのに、これがまた初見とは思えない世界観と神様なんですね。

直接人間にかかわる事のない“一なる至高存在”のもと、大勢の下位の神々(精霊や祖霊が含まれる)が人間の生活に密着した営みを送ってたりします。これらの神々はアフリカ中に数多く存在する部族ごとに独自の名を持ち、独自のパンテオンを形成しています。たとえば至高神の場合、ヨルバ族のパンテオン「オリサ」ではオロデュマレと呼ばれ、ガンダ族のパンテオン「ルバーレ」ではカトンダと呼ばれています。ほかにも戦いの神、鉄の神、占いの神、トリックスターなど色々いるんですが、この辺の説明を見ているとまるでヒーローウォーズのサプリを読んでるみたい。アフリカ土着の信仰形態は素朴な自然/祖霊崇拝=シンプルという先入観があったのですが(失礼)、一神教的な部分やギリシャ・ローマ的多神教っぽい所もあるようで、印象がかなり変わりました。

学生や一般向けの薄い本なので読みやすいです。おすすめ。そういやヴァンパイアにアフリカを舞台にしたサプリがあったけど、どこまでリサーチしてるのかなぁ。